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当研究会についてAbout us

設立趣旨

2003年にヒトゲノムの解読が完了し、さらに多数の生物種のゲノム塩基配列が明らかにされつつあります。しかし、ゲノムの持つ遺伝情報の発現が塩基配列と転写装置だけで制御されているわけではないことは周知の事実です。

生物は、ゲノムDNAとヒストンなどの蛋白質から構成されるクロマチンの化学的、構造的な修飾による情報発現制御も受けています。このような制御は“エピジェネティクス”とよばれ、発生の過程で確立され、その後は細胞の記憶として働くことが分かっています。

エピジェネティクスは胚発生、細胞分化、体細胞クローン、ゲノムインプリンティング、X染色体不活性化、神経機能、老化など、実にさまざまな生物現象と関わっており、がんや先天異常をはじめとする多数の病気の原因とも関係しています。

しかし、対象とされる生物は酵母から植物や哺乳類に至るまで幅広いため、研究者は多くの学会(日本分子生物学会、日本生化学会、日本癌学会、日本発生生物学会、日本遺伝学会、日本植物学会、日本人類遺伝学会、日本神経化学会、日本細胞生物学会、その他多数)に散在してエピジェネティクスの研究を行うという状態が続いていました。

私たちは、このようにさまざまな学会を基盤とする研究者を、エピジェネティクス研究のもとに横断的に統合し、情報交換の場を作ることが研究の推進に欠かせないと考えました。

そのため、2006年12月に発起人が集まり、この分野の研究交流を促進することを目的として、日本エピジェネティクス研究会が設立されるに至りました。

皆様のご支援をお願い申し上げます。

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